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神戸地方裁判所 昭和58年(ワ)651号 判決 1985年4月10日

原告

山田博司

ほか一名

被告

日本磁性材工業株式会社

ほか一名

主文

一  被告らは、原告山田博司に対し、各自金一〇三万八、四九三円及び右内金九三万八、四九三円に対する昭和五八年六月一四日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。

二  被告らは、原告山田千賀子に対し、各自金一〇六万二、一九一円及び右内金九六万二、一九一円に対する昭和五八年六月一四日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。

三  原告らの被告らに対するその余の請求をいずれも棄却する。

四  訴訟費用はこれを四分し、その三を原告らの連帯負担としその余を被告らの負担とする。

五  この判決は、原告ら勝訴部分に限り仮に執行することができる。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

1  被告らは、連帯して、原告山田博司に対し金一〇三五万九三〇二円及び右内金九八一万九、三〇二円に対する昭和五八年六月一四日より支払済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。

2  被告らは、連帯して、原告山田千賀子に対し金一七一万七、四四七円及び右内金一六〇万七、四四七円に対する昭和五八年六月一四日より支払済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。

3  訴訟費用は被告らの負担とする。

4  仮執行宣言。

二  請求の趣旨に対する答弁

1  原告らの請求をいずれも棄却する。

2  訴訟費用は原告らの負担とする。

第二当事者の主張

一  請求原因

1  交通事故の発生

(一) 発生日時 昭和五七年七月三一日午後一時頃

(二) 発生場所 神戸市垂水区向陽三丁目第二神明下り五・七キロポスト付近

(三) 加害車両 普通貨物車

車両番号 姫路四四ま二五四一

被告川上安彦(以下被告川上という)運転

(四) 被害車両 普通乗用車

車両番号 神戸五六ふ三〇〇〇

原告山田博司(以下原告博司という)運転

(五) 事故態様 被告川上が運転していた加害車両が魚田明が運転していた車両に追突し、魚田明運転の車両がそのはずみで、原告博司が運転し、原告山田千賀子(以下原告千賀子という)が同乗した被害車両に追突し、原告両名が負傷した

2  責任原因

被告日本磁性材工業株式会社(以下被告会社という)は、加害車両の保有者であり、自動車損害賠償保証法第三条に基づき、被告川上は民法第七〇九条に基づき本件事故により生じた損害を賠償する責を負つている。

3  原告らの負傷及び治療経過

(一) 原告博司の負傷及び治療経過

(1) 負傷内容 頸椎捻挫。頸部、特に右頸部から各肩部に至る疼痛が持続した。

(2) 治療経過 昭和五七年八月二日より同一一月九日まで一〇〇日間(内治療実日数四九日)野村海浜病院に通院し治療した。

(二) 原告千賀子の負傷及び治療経過

(1) 負傷内容 頸椎捻挫。右前頸部、頂部、両側肩部のけん引様疼痛と目まい、悪心、頭痛があつた。

(2) 治療経過 昭和五七年八月二日より同年一一月二二日まで一一三日間(内治療実日数四五日間)野村海浜病院に通院し治療した。

4  損害の発生

(一) 原告博司の損害 金一、〇八五万九、三〇二円

(1) 休業損害 金九七一万九、三〇二円

(イ) 別紙計算書のとおり。

(ロ) 原告博司は瀬戸内海機船船びき網漁業を営んでいた。安井孝司及び福田勝義の協力を得ていたが営業の主体は原告博司個人であつた。

瀬戸内海機船船びき網漁業の漁業権は原告博司しか有せず、漁網は原告博司が所有し、漁船燃料油は原告博司において負担し、漁業の補助者は原告博司が雇傭し、水揚げした漁獲物は神戸市漁業協同組合より原告博司に振り込まれ原告博司が管理し安井孝司及び福田勝義に水揚歩合による報酬を支払つていたことから本件漁業の営業の主体は原告博司個人であると解するのが自然といわざるをえない。

原告博司と安井孝司及び福田勝義は、安井孝司及び福田勝義が原告博司のおこなつている瀬戸内海機船船びき網漁業を漁船持み込みで援助しそれに対し原告博司は一定の水揚歩合を支払うという契約関係にある。従つて、原告博司において就労しなかつたことは、原告博司において債務の本旨に従つた履行をしていないということであるから、原告博司は安井孝司及び福田勝義に対し債務不履行責任を負担しており原告博司の債務不履行により安井孝司及び福田勝義が蒙つた損害(原告博司が就労しておれば得たであろう水揚歩合額)を賠償する責任を有している。よつて、原告博司は安井孝司及び福田勝義に対する水揚歩合相当額の支払いは免れていない。

確かに、安井孝司及び福田勝義は自己所有の漁船を有しているが、それだけをもつて安井孝司及び福田勝義は原告博司がなしている瀬戸内海機船船びき網漁業の共同経営者ということはできないものである。蓋し車両等営業用財産持込で雇傭されるということは他の職種においてもしばしばみられるからである。

従つて、原告博司が本件交通事故により負傷し就労することができずそれによつて蒙つた休業損害は、原告博司が瀬戸内海機船船びき網漁業に就労すれば得たであろう収入額より原告博司の不就労によりその支出を免れた額を差し引いた金額であり、これは、今日普遍的におこなわれている合理的な損害額の算定方式である。

原告博司の瀬戸内海機船船びき網漁業に就労すれば得たであろう収入額は同人の昭和五六年の収入額と昭和五八年の収入額が神戸市漁業協同組合の仕切精算書によりその期間と金額まで明確に記録されているので容易に推認することができる。

(ハ) 原告博司の本件交通事故の負傷の前年の同期間(昭和五六年八月一日から同年一一月九日まで)の水揚収入は休業損害計算書3、<1>のとおり金八〇四万〇〇七九円である。

右期間の油代・漁船減価償却・漁網減価償却等休業により支出をまぬがれる経費は休業損害計算書3、<2>のとおり金二七二万七九八三円である。

(ニ) 原告博司の本件交通事故の翌年の同期間(昭和五八年八月一日から同年一一月九日まで)の水揚収入は休業損害計算書4、<1>のとおり金一七三三万三八八六円である。

右期間の油代・漁船減価償却・漁網減価償却等休業により支出をまぬがれる経費は休業損害計算書4、<2>のとおり金三二〇万七三七八円である。

(ホ) 原告博司の昭和五七年の営業形態は昭和五六年同五八年と同一であつたので昭和五七年八月一日から同年一一月九日までの予想される水揚収入は昭和五六年のものと同五八年のものとの平均とするのが、又休業により支出をまぬがれた経費は昭和五六年のものと昭和五八年のものの平均とするのが相当と考えるので、本件交通事故による休業損害は平均水揚額の一二六八万六九八二円と平均の支出をまぬがれた平均経費二九六万七六八〇円との差額である金九七一万九三〇二円が相当である。

(2) 慰謝料 金六〇万〇〇〇〇円

(3) 弁護士費用 金五四万〇〇〇〇円

(二) 原告千賀子の損害 金一七一万七四四七円

(1) 休業損害 金一〇〇万七四四七円

別紙計算書のとおり。

(2) 慰謝料 金六〇万〇〇〇〇円

(3) 弁護士費用 金一一万〇〇〇〇円

(三) 被告らは原告博司に対し、本件交通事故の賠償金内金として、昭和五七年一一月二日、金五〇万円を支払つた。

5  よつて原告博司は、被告らに対し金一〇三五万九三〇一円及び右内金九八一万九三〇二円に対する被告らに対する本訴状送達の翌日である昭和五八年六月一四日から支払済に至るまで年五分の割合による民法所定の損害金支払を、原告千賀子は、被告らに対し金一七一万七四四七円及び右内金一六〇万七四四七円に対する被告らに対する本訴状送達の翌日である昭和五八年六月一四日から支払済に至るまで年五分の割合による民法所定の損害金支払を求める。

二  請求原因に対する認否

1  請求原因1項の事実は認める。

2  同2項は認める。

3  同3項の事実は不知。

4  同4項のうち、(三)の事実は認め、その余の事実は不知。

三  抗弁

原告博司は、昭和五七年八月二〇日、本件損害の填補として金一三万円を受け取つた。

四  抗弁に対する認否

争う。

第三証拠〔略〕

理由

一  請求原因1項(交通事故の発生)、2項(責任原因)の各事実は当事者間に争いがない。

二  請求原因3項の事実(原告らの負傷及び治療経過)は、甲第二、四号証、乙第一、二号証によつて認めることができる。

三  そこで原告らに生じた損害について検討する。

1  原告博司の休業損害、金九六万八、四九三円

甲第八号証の二、九号証の二、一〇号証の三、一一号証の二、一二号証の二、一三号証の一ないし一四、一四号証、一五号証の一ないし一八、一六ないし一八号証、一九号証の二、二一号証、二四号証、原告本人尋問の結果(第一、二回)によれば、共同須磨水産の瀬戸内海機船船びき網漁業による収益は、原告博司の主張する数額のとおりであることが認められるけれども、原告博司は、これが同原告の休業損害の基礎となるべきものと主張する。

しかしながら、当裁判所は、共同須磨水産の収益は、そのまま直ちに原告博司の収益となるものではないと考える。

たしかに、甲第六号証及び原告博司本人尋問の結果(第一回)によれば、瀬戸内海機船船びき網漁業の許可証は原告博司のみが有していたわけであるが、操業は、原告博司、福岡勝義、安井孝司の三名がそれぞれ自己所有の漁船を提供し、三隻一組で、共同須磨水産としていわし、いかなご等の船びき網漁業に従事していたものであり、その三隻のうち一隻が欠けても右漁業を営むことができない関係にあるうえ、昭和五六年度における共同須磨水産の水揚げについてみても、甲第二六号証、証人小坂靖三の証言によれば、福田正幸分の金一五〇万円を除いた金三二四二万七、〇〇〇円の水揚げを、原告博司、福田勝義、安井孝司の三名話合いのうえこれを三等分し、金一、〇八〇万九、〇〇〇円づつ分配していたものであつて、これをそのまま各人の所得申告(青色申告)の基礎としていたことが認められる。

原告博司は、自分が網持ちであるから総水揚げ高の三割を差引いた残りを三等分していたとか、氷代油代等の経費と網代二割五分を差引いた残りを三等分していたとか種々供述しているけれども、右各証拠と対比してたやすく措信できない。

右に認定したところによれば、共同須磨水産は、原告博司、福田勝義、安井孝司ら三名の共同経営にかかるものと認められるのであつて、原告博司が営業の主体であり、他の二人は単なる協力者ないしは援助者にすぎないものとは認められないから、原告博司がその営業の主体であることを前提とする原告博司の休業損害についての主張は理由がない。(もつとも、本件事故による原告博司の不就労のため、他の二人に損害が生じた場合に、同人らが被告らに対し個別に損害賠償請求ができるかどうかは別論である。)

そうだとすれば、原告博司の本件事故による不就労により、同原告が共同経営者である他の二人に対し債務不履行責任を負うべき理由もなく、またこれを認めるに足る証拠もない。(原告博司も、本件に関し、他の二人から金銭を要求されたことはない旨供述しているし、証人山田春三も、本件のような場合、お互いに金銭的要求をしないのが普通である旨供述している。)

しかして甲第二六号証、乙第一一ないし一三号証によれば、原告博司の昭和五六年度の漁業収入(海苔製造販売による収入、共済からの収入を含む)は、必要経費を差引けば金一二〇万〇、七五七円にすぎず、昭和五五年度のそれは、金三四九万九、四八三円であり、年度によつて収入に差がある業種であることがうかゞえるものの、昭和五五年度の数字を基にして昭和五七年度の予想収入を金三五〇万円として計算すると、原告博司の休業期間は一〇一日間であるから、その休業損害は金九六万八、四九三円となる。

3500000/365×101=968493(小数点以下切捨て)

(もつとも、原告博司は、休業損害につき、海苔の製造販売による収入を主張していないが、弁論主義との関係では休業損害額の主張のみで足るものであつて、休業損害の認定につき右収入を考慮しうることは当然である。)

なお、原告博司の右休業期間における休業損害を算出するにつき、本件漁業の如く季節的に変動のある業種においては、休業した時期に対応する季節の予想収入を基礎におくことは、休業時期により極めて高額の損害が認められたり、殆んど損害が認められなかつたりするという不合理な面があつて相当ではないから、年収を基礎に算出すべきであり、休業時期が高収入をあげうる季節であつた場合には、これを慰謝料額算定の面で考慮すべきである。

2  原告博司の慰謝料、金六〇万円

傷害の部位、程度、通院期間、休業時期等諸般の事情を考慮し、原告博司の慰謝料は金六〇万円が相当である。

3  原告千賀子の休業損害、金五六万二、一九一円

乙第一〇ないし一三号証によれば、原告千賀子は、原告博司の経営にかかる海苔の製造販売を、その従業員として手伝つていたにすぎないものであり、給料として、昭和五五年度は一三〇万円、昭和五六年度は一八〇万円を得ていたことが認められ、これに反する原告千賀子本人尋問の結果はたやすく措信できない。

しかして、昭和五七年度の予想収入については、昭和五六年度のそれと同額の金一八〇万円と認めるのを相当とするので、その休業期間は一一四日であるから、原告千賀子の休業損害は五六万二、一九一円となる。

1800000/365×114=562191(小数点以下切捨て)

4  原告千賀子の慰謝料、金四〇万円

傷害の部位、程度、通院期間その他諸般の事情を考慮し、慰謝料は金四〇万円が相当である。

四  既払分の控除

しかるに原告博司が本件損害の填補として金五〇万円を受け取つたことは当事者間に争いがなく、乙第九号証によればさらに昭和五七年八月二〇日に、本件損害の填補として金一三万円を受取つていることが認められる。

よつて右合計金六三万円を原告博司の前記損害額から控除すれば、残額は金九三万八、四九三円となる。

五  弁護士費用 各金一〇万円

本件事案の性質、訴訟経過、前記各認容額等に鑑みると、弁護士費用は原告らにつき各金一〇万円と認めるのが相当である。

以上の損害を合計すると、原告博司につき金一〇三万八、四九三円、原告千賀子につき金一〇六万二、一九一円となる。

六  結論

よつて、原告博司の本訴請求は、被告らに対し、各自金一〇三万八、四九三円、原告千賀子の本訴請求は、被告らに対し、各自金一〇六万二、一九一円、及び原告博司については内金九三万八、四九三円、原告千賀子については内金九六万二、一九一円に対する各本訴状送達の日の翌日であることが記録上明らかな昭和五八年六月一四日から支払ずみまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金を求める限度において理由があるからこれを認容し、原告らの被告らに対するその余の請求は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法第八九条、九二条、九三条を、仮執行の宣言について同法第一九六条を各適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 寺田幸雄)

原告博司 休業損害計算書

1 負傷時の職業 漁業(瀬戸内海機船船びき網漁業)

2 治療のために休業を要した期間

昭和57年8月1月より同年11月9日まで101日間

3 昭和56年8月1日より同年11月9日の間の収益実績

金 531万2096円

収益額=総水揚額(8,040,079円)-総経費(2,727,983円)

<1> 昭和56年8月1日より同年11月9日の間の総水揚額実績

金 804万0079円

明細

昭和56年8月5日 39,207円(甲第13号証の1)

昭和56年8月7日 397,486円(甲第13号証の2)

昭和56年8月8日 362,819円(甲第13号証の2)

昭和56年8月8日 12,600円(甲第13号証の2)

昭和56年8月8日 79,166円(甲第13号証の2)

昭和56年8月10日 100,474円(甲第13号証の2)

昭和56年8月11日 230,962円(甲第13号証の3)

昭和56年8月12日 268,278円(甲第13号証の3)

昭和56年8月13日 114,960円(甲第13号証の3)

昭和56年8月18日 274,635円(甲第13号証の4)

昭和56年8月19日 462,928円(甲第13号証の4)

昭和56年8月21日 123,631円(甲第13号証の5)

昭和56年8月24日 877,008円(甲第13号証の5)

昭和56年8月25日 9,828円(甲第13号証の5)

昭和56年8月26日 395,772円(甲第13号証の6)

昭和56年8月27日 76,502円(甲第13号証の6)

昭和56年8月28日 141,635円(甲第13号証の6)

昭和56年8月29日 657,668円(甲第13号証の6)

昭和56年8月30日 88,734円(甲第13号証の6)

8月合計 4,714,293円

昭和56年9月1日 927,514円(甲第13号証の7)

昭和56年9月2日 158,889円(甲第13号証の7)

昭和56年9月5日 197,379円(甲第13号証の7)

昭和56年9月7日 275,731円(甲第13号証の8)

昭和56年9月8日 186,944円(甲第13号証の8)

昭和56年9月12日 168,091円(甲第13号証の9)

昭和56年9月14日 181,764円(甲第13号証の9)

昭和56年9月19日 9,828円(甲第13号証の10)

昭和56年9月22日 385,475円(甲第13号証の11)

昭和56年9月24日 494,936円(甲第13号証の11)

昭和56年9月28日 174,048円(甲第13号証の12)

9月合計 3,160,599円

昭和56年10月3日 165,187円(甲第13号証の13)

10月合計 165,187円

8月~10月総合計 8,040,079円

<2> 昭和56年8月1日より同年11月9日の間の総経費額実績

金 272万7983円

 漁船燃料油等代金

金 77万5630円

明細

昭和56年8月7日 84,370円(甲第8号証の2)

昭和56年8月18日 115,050円(甲第8号証の2)

昭和56年8月18日 46,020円(甲第8号証の2)

昭和56年8月24日 98,640円(甲第8号証の2)

昭和56年8月26日 53,430円(甲第8号証の2)

昭和56年8月31日 102,750円(甲第8号証の2)

昭和56年9月7日 106,860円(甲第10号証の3)

昭和56年9月23日 45,210円(甲第10号証の3)

昭和56年10月4日 123,300円(甲第10号証の3)

合計 775,630円

 冷蔵用氷代金

金 2万1500円

明細

昭和56年8月5日 1,500円(甲第11号証の2)

昭和56年8月10日 4,000円(甲第11号証の2)

昭和56年8月17日 4,000円(甲第11号証の2)

昭和56年8月21日 4,000円(甲第11号証の2)

昭和56年8月30日 4,000円(甲第11号証の2)

昭和56年9月5日 4,000円(甲第12号証の2)

合計 21,500円

 製品加工代金

金 2万6634円

明細

昭和56年8月1日 8,822円(甲第13号証の1の厚生共済掛金の右隣に記入された金額・甲第13号証の14加工賃欄)

昭和56年8月11日 17,812円(甲第13号証の2の厚生共済掛金の右隣に記入された金額・甲第13号証の14加工賃欄)

合計 26,634円

 原価償却費

金 189万1124円

Ⅰ 漁船原価償却費

金 131万0374円

算出根拠

漁船の取得原価(甲第14号証)

大漁丸(原告山田博司所有) 1170万円

夷丸(訴外安井孝所有) 1080万円

須磨丸(訴外福田勝義所有) 1065万円

原価償却期間 7年

1年の原価償却額 473万5714円

(1170万円+1080万円+1065万円)÷7年

1日の原価償却額 1万2974円

473万5714円÷365日

101日間の原価償却額 131万0374円

1万2974円×101日

Ⅱ 漁網原価償却費

金 31万8150円

算出根拠

漁網の取得原価(甲第21号証)115万0000円

原価償却期間 1年

1年の原価償却額 115万0000円

1日の原価償却額 3,150円

115万000円÷365日

101日間の原価償却額 31万8150円

3150×101日

Ⅲ 漁業用無線器原価償却費

金 2万7573円

算出根拠

無線器の取得原価(甲第14号証)30万0000円

10万0000円×3台

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 10万0000円

1日の原価償却額 273円

10万0000÷365日

101日間の原価償却額 2万7573円

273円×101日

Ⅳ 漁群探知器原価償却費

金 6万9084円

算出根拠

漁群探知器の取得原価(原告本人尋問)

75万0000円

25万0000円×3台

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 25万0000円

75万0000円÷3

1日の原価償却額 684円

25万0000円÷365日

101日間の原価償却額 6万9084円

684円×101日

Ⅴ 漁網巻揚用ローラー原価償却費

金 16万5943円

算出根拠

漁網巻揚用ローラーの取得原価(甲第14号証)

180万0000円

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 60万0000円

180万0000円÷3

1日の原価償却額 1,643円

60万0000円÷365日

101日間の原価償却額 16万5943円

1,643円×101日

 その他

金 1万3095円

明細

昭和56年8月1日 6,000円(甲第9号証の2)

カラーコートズボン

昭和56年8月25日 2,175円(甲第9号証の2)

電球

昭和56年8月26日 4,800円(甲第9号証の2)

保冷箱

昭和56年8月11日 120円(甲第13号証の14)

箱代

合計 13,095円

4 昭和58年8月1日より同年11月9日の間の収益実績

金 1412万6508円

収益額=総水揚額(17,333,886円)-総経費(3,207,378円)

<1> 昭和56年8月1日より同年11月9日の間の総水揚額実績

金 1733万3886円

明細

昭和56年8月1日 258,001円(甲第15号証の1)

昭和56年8月3日 176,566円(甲第15号証の1)

昭和56年8月3日 28,400円(甲第15号証の1)

昭和56年8月3日 40,600円(甲第15号証の1)

昭和56年8月3日 25,300円(甲第15号証の1)

昭和56年8月3日 10,300円(甲第15号証の1)

昭和56年8月5日 266,427円(甲第15号証の1)

昭和56年8月5日 40,210円(甲第15号証の1)

昭和56年8月6日 108,464円(甲第15号証の3)

昭和56年8月6日 19,750円(甲第15号証の3)

昭和56年8月19日 196,878円(甲第15号証の2)

昭和56年8月19日 509,025円(甲第15号証の2)

昭和56年8月19日 186,420円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 389,971円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 21,000円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 24,800円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 30,000円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 25,000円(甲第15号証の2)

昭和56年8月20日 10,000円(甲第15号証の2)

昭和56年8月22日 99,868円(甲第15号証の4)

昭和56年8月22日 159,706円(甲第15号証の4)

昭和56年8月22日 33,075円(甲第15号証の4)

昭和56年8月23日 445,000円(甲第15号証の4)

昭和56年8月26日 165,000円(甲第15号証の5)

昭和56年8月27日 494,247円(甲第15号証の5)

昭和56年8月27日 13,500円(甲第15号証の5)

昭和56年8月29日 420,793円(甲第15号証の5)

昭和56年8月29日 387,457円(甲第15号証の5)

昭和56年8月31日 204,414円(甲第15号証の5)

昭和56年8月31日 219,317円(甲第15号証の5)

8月合計 5,009,489円

昭和56年9月3日 125,918円(甲第15号証の6)

昭和56年9月3日 286,747円(甲第15号証の6)

昭和56年9月5日 171,509円(甲第15号証の6)

昭和56年9月5日 143,962円(甲第15号証の6)

昭和56年9月5日 358,248円(甲第15号証の6)

昭和56年9月5日 21,688円(甲第15号証の6)

昭和56年9月5日 6,615円(甲第15号証の6)

昭和56年9月7日 431,837円(甲第15号証の7)

昭和56年9月7日 189,042円(甲第15号証の7)

昭和56年9月7日 194,791円(甲第15号証の7)

昭和56年9月9日 162,186円(甲第15号証の7)

昭和56年9月9日 280,117円(甲第15号証の7)

昭和56年9月12日 122,779円(甲第15号証の8)

昭和56年9月14日 829,208円(甲第15号証の8)

昭和56年9月17日 428,468円(甲第15号証の9)

昭和56年9月17日 212,015円(甲第15号証の9)

昭和56年9月19日 226,610円(甲第15号証の9)

昭和56年9月19日 477,114円(甲第15号証の9)

昭和56年9月21日 191,760円(甲第15号証の10)

昭和56年9月21日 443,393円(甲第15号証の10)

昭和56年9月24日 401,149円(甲第15号証の10)

昭和56年9月24日 138,505円(甲第15号証の10)

昭和56年9月24日 241,174円(甲第15号証の10)

昭和56年9月24日 159,197円(甲第15号証の10)

昭和56年9月24日 75,091円(甲第15号証の10)

昭和56年9月30日 324,102円(甲第15号証の11)

昭和56年9月30日 348,795円(甲第15号証の11)

昭和56年9月30日 311,734円(甲第15号証の11)

9月合計 7,303,754円

昭和56年10月1日 189,225円(甲第15号証の12)

昭和56年10月1日 326,539円(甲第15号証の12)

昭和56年10月1日 228,247円(甲第15号証の12)

昭和56年10月1日 49,612円(甲第15号証の12)

昭和56年10月3日 142,003円(甲第15号証の12)

昭和56年10月3日 150,160円(甲第15号証の12)

昭和56年10月3日 439,646円(甲第15号証の12)

昭和56年10月3日 24,354円(甲第15号証の12)

昭和56年10月4日 175,512円(甲第15号証の12)

昭和56年10月4日 225,438円(甲第15号証の12)

昭和56年10月6日 125,964円(甲第15号証の13)

昭和56年10月6日 217,555円(甲第15号証の13)

昭和56年10月8日 232,018円(甲第15号証の13)

昭和56年10月8日 161,484円(甲第15号証の13)

昭和56年10月11日 190,231円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 217,320円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 182,309円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 1,740円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 19,800円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 1,800円(甲第15号証の14)

昭和56年10月11日 4,500円(甲第15号証の14)

昭和56年10月13日 163,590円(甲第15号証の14)

昭和56年10月13日 158,027円(甲第15号証の14)

昭和56年10月13日 71,972円(甲第15号証の14)

昭和56年10月13日 18,711円(甲第15号証の15)

昭和56年10月17日 138,200円(甲第15号証の16)

昭和56年10月17日 302,498円(甲第15号証の16)

昭和56年10月17日 35,752円(甲第15号証の16)

昭和56年10月17日 147,824円(甲第15号証の16)

昭和56年10月21日 118,640円(甲第15号証の17)

昭和56年10月21日 205,815円(甲第15号証の17)

昭和56年10月26日 154,668円(甲第15号証の18)

昭和56年10月26日 190,489円(甲第15号証の18)

昭和56年10月26日 9,000円(甲第15号証の18)

10月合計 5,020,643円

8月~10月総合計 17,333,886円

<2> 昭和58年8月1日より同年11月の9日の日の総経費額実績

金 320万7378円

 漁船燃料油等代金

金 121万6425円

明細

昭和56年8月6日 51,450円(甲第16号証)

昭和56年8月8日 102,900円(甲第16号証)

昭和56年8月22日 29,400円(甲第16号証)

昭和56年8月22日 58,800円(甲第16号証)

昭和56年8月22日 51,450円(甲第16号証)

昭和56年8月26日 62,475円(甲第16号証)

昭和56年8月26日 51,450円(甲第16号証)

昭和56年8月31日 36,750円(甲第16号証)

昭和56年9月6日 124,950円(甲第17号証)

昭和56年9月10日 36,750円(甲第17号証)

昭和56年9月14日 117,600円(甲第17号証)

昭和56年9月24日 143,325円(甲第17号証)

昭和56年10月6日 147,000円(甲第18号証)

昭和56年10月18日 202,125円(甲第18号証)

合計 1,216,425円

 冷蔵用氷代金

金 2万5690円

明細

昭和56年8月3日 5,000円(甲第19号証の2)

昭和56年8月11日 1,250円(甲第19号証の2)

昭和56年8月19日 3,000円(甲第19号証の2)

昭和56年8月22日 4,800円(甲第19号証の2)

昭和56年8月24日 3,000円(甲第19号証の2)

昭和56年10月5日 8,640円(甲第19号証の2)

合計 25,690円

 製品加工代金

金 0円

 原価償却費

金 190万8698円

Ⅰ 漁船原価償却費

金 131万0374円

算出根拠

漁船の取得原価(甲第14号証)

大漁丸(原告山田博司所有) 1170万円

夷丸(訴外安井孝所有) 1080万円

須磨丸(訴外福田勝義所有) 1065万円

原価償却費期間 7年

1年の原価償却額 473万5714円

(1170万円+1080万円+1065万円)÷7年

1日の原価償却額 1万2974円

473万5714円÷365日

101日間の原価償却額 131万0374円

1万2974円×101日

Ⅱ 漁網原価償却費

金 33万5724円

算出根拠

漁網の取得原価(甲第24号証)121万3430円

原価償却期間 1年

1年の原価償却額 121万3430円

1日の原価償却額 3,324円

121万3430÷365日

101日間の原価償却額 33万5724円

3324円×101日

Ⅲ 漁業用無線器原価償却費

金 2万7573円

算出根拠

無線器の取得原価(甲第14号証)30万0000円

10万0000円×3台

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 10万0000円

1日の原価償却額 273円

10万0000円÷365日

101日間の原価償却額 2万7573円

273円×101日

Ⅳ 漁群探知器原価償却費

金 6万9084円

算出根拠

漁群探知器の取得原価(原告本人尋問)

75万0000円

25万0000円×3台

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 25万0000円

75万0000円÷3

1日の原価償却額 684円

25万0000円÷365日

101日間の原価償却額 6万9084円

684円×101日

Ⅴ 漁網巻揚用ローラー原価償却費

金 16万5943円

算出根拠

漁網巻揚用ローラーの取得原価(甲第14号証)

180万0000円

原価償却期間 3年

1年の原価償却額 60万0000円

180万0000円÷3

1日の原価償却額 1,643円

60万0000円÷365日

101日間の原価償却額 16万5943円

1,643円×101日

 その他

金 5万6565円

明細

昭和56年8月6日 465円(甲第15号証の1)

箱代

昭和56年8月25日 16,000円(甲第16号証)

保冷箱

昭和56年9月30日 9,600円(甲第17号証)

カラーコートヤッケ

昭和56年9月30日 4,600円(甲第17号証)

ミツエースムネナシズボン

昭和56年9月30日 2,300円(甲第17号証)

カラーコートズボン

昭和56年10月5日 4,600円(甲第18号証)

ミツエースムネナシズボン

昭和56年10月31日 19,000円(甲第18号証)

塗料外

合計 56,565円

原告千賀子休業損害計算書

1 負傷時の職業 味付海苔製造販売

2 治療のために休業を要した期間

昭和57年8月1日より同年11月22日まで114日間

3 昭和56年度の年間味付海苔売上高

金 576万0000円

4 同海苔代金 金115万2000円

5 同加工賃 金138万2400円

6 同年間収益 金322万5600円

7 休業期間中の得べかりし利益

金100万7447円

(3,225,600/365×114)